ありきたりの魔王が、ありきたりの伝説にのっとって、ありきたりに倒される。
 そんな、普通の旅だったはずなんだ。
 なのに・・・。なのに、どうしてこんなことになっちゃったんだろう。


 「僕」ことルーシアル・サーキットは、ごく普通の自称青年、他称少年。
 ありきたりな魔王ガルゴスの出現により危機にある世界の中、のほほんとお遣いの旅に出ていた。
 そして、ガルゴス退治の旅に巻き込まれる。彼は、世界の要なる5つのクリスタルの副身「礎の石」の一つを持っていたのだ。本人いわく、もらいものらしい。
 仲間を集めるべくやや強制的に世界を巡る事になった彼。普通の主人公が、普通の伝説に従い普通の魔王を倒す普通の旅。のはずだったのに。

「想っても受け止められないのなら、心なんていらない。」
「僕って何?」
「この先には・・・・・・何も無いよ。大人になっても何にも無いのと同じように。」


 それは、問いかけの旅。このおはなしに出てくるすべて人のたちは、大人も子供も何かしら考えている。
 きっと、自分を抱えてそっと生きるために。
 時には苦しいかもしれない。時には見ていられないかもしれない。だけど、最後までお付き合いいただければ、との願いを込めて送り出された、少し楽しく、少しかなしい ものがたり。

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